気づく



発達障害の子どもたちは、見た目では判断できないうえ、境界線がわかりづらい障害の特性があり、「わがまま」「変わった子」「乱暴」という誤解が生じやすくなります。

早期に正しい診断を受け、療育などの学習法により、社会適合能力を高めていくことが何よりも大切です。
そのためには、親や周囲の人が気づいてあげることが重要だといえるでしょう。


いつごろから特性が現れるのか?

発達障害の特徴は行動特性が乳幼児期に現れるということです。
ただし、障害の種類、特性の現れ方の個人差、こどもを観察する人の経験の差などにより、気づかれる時期は異なります。

一般的に最も早く障害に気づかれやすいのは、自閉症だといわれています。
自閉症の場合、0歳から親が声をかけても目を合わせない、あやそうとするといやがるといった、特有の反応が見られます。
しかしながら、一時的に現れた特性である可能性もあり、この段階で診断するのは難しいでしょう。
経過観察していくうち、2~3歳になってもことばが出ない、保育園や幼稚園など集団生活になじめないといった特徴が明らかになってきます。

注意欠陥多動性障害の場合、多動や不注意、衝動性が目立ってわかるようになるのは、保育園や幼稚園など集団生活に入ってからです。

学習障害においては、文字の読み書きや計算能力などにかかわる障害であるため、もっと遅れる可能性が高く、就学期に明らかになることが多いといえます。

アスペルガー症候群では、自閉症と同じく、2~3歳ごろこから、独特のこだわりや、友だちに関心を示さないなどの行動特性が明らかになってきます。
ただ、ことばの遅れがないことから、障害に気づかれにくい傾向にあります。
アスペルガー症候群の中には、平均よりもIQ(知能指数)が高く、学業が並外れて優秀なことから、大学を卒業するまで、全く気づかれなかった、というケースもあります。
このことから、会社に就職して、社会常識や人とのコミュニケーション能力が必要となる状況になって初めて、つまずきを覚える人も多いかもしれません。

早期支援により改善

発達障害は、親や幼稚園、保育園の指導者などが、注意して観察していれば、おおむね3歳ごろに、その特性があることに気づくことができるといえます。
子ども自身が社会に適合した判断や行動をするよう改善するためには、適切な支援や指導を行う必要があります。
大人になってから改善することは、なかなか難しいため、早期に発見し診断を受け、正しい療育を受けることが大切でしょう。
そのためには、「気づく」ことが第一歩です。
気づいたら、誰かに相談し、専門の方の診断を受けましょう。

誰に相談すればいい?

発達障害に最初に気づく人、気づくタイミングは、おおむね3つのパターンに分かれます。

・親が家庭で子どもを見て気づく
・学校や幼稚園・保育園の先生などが集団生活の場で気づく
・乳幼児期に自治体が行う検診などで見つかる

このほか、周囲の人が気づく場合もあります。

では、気づいたら誰に相談したらいいのでしょうか。

発達障害があるかもしれないと不安があり、本人や家族の日常生活に支障をきたしている場合は、発達障害の診断・治療を専門としている医師に相談されることをおすすめします。
発達障害の専門医は、総合病院や大きな病院の小児神経科(小児科でもよい)、または児童精神科(精神科でもよい)などにいます。

発達障害を診てくれるかどうかを知りたいときは、事前に病院のホームページを調べたり、病院に電話をかけて問い合せておけば安心です。

また、いきなり大きな病院にかかることに抵抗があるというときは、かかりつけの小児科医を受診し相談してみることもいいでしょう。
そこで専門医を紹介してくれる場合もあります。

医療機関に行くことをためらわれるときは、地域の保健センターや子育て支援センターなどの相談窓口を利用してみましょう。

高知県  地域福祉部  療育福祉センター
   
こどもの成長・発達に関して相談できる窓口


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